上司と部下の関係を良好にするために

こんにちはキャリエール 茶圓です。
本日は職場環境での上司や部下の良好な関係性を築くためのポイントを上司編、部下編それぞれ3つずつご紹介させていただきます。

目次

『上司編』信頼される上司になるには

 リーダーに求められるスキルとは、パフォーマンス(目標達成機能P)と、マネージメント(集団維持機能M)を兼ねそろえ、目標達成と組織の維持・強化に努めることが出来るということです。またはそれに近づこうと認識し努力しているか。(1966年PM理論 三隅二不二)


組織において上司と部下は単純な上下関係ではありません。組織内である程度の地位につき、権力を行使できる立場になると、「自分には力がある」と勘違いする人が多いです。人は権力を持った時、その人の本性や人間性が表れます。

まず認識しなければならないのは、会社での地位はトップである社長であっても” 役割 “にすぎません。権力を振りかざす事で相手を不愉快にしてしまいます。上司も部下も同じ人間だという事を忘れてはいけません。

  部下の意見を否定しない

残業過多や自分の仕事が手一杯となり、ストレス過多になることで、知らず知らずに、ついパワハラしてしまうこともあるでしょう。また、上からの重圧に意識が重点し、部下からの相談に耳を傾ける暇もなく言葉を発してしまうこともあるかもしれません。

しかし、あなたの役割は組織目標の達成です。一人一人の人材能力を高め、コミュニケーションを取り、協力関係を築く必要があります。将来のメリットを得るためには、話しを聞くだけの時間を割かなければなりません。
また、こんな無意識でやってしまっている言行不一致。

「皆で意見を出しあい上場していこう!」
「自分の会社だと思って創意工夫していこう!」
「忌憚のない意見を聞かせてくれ!」

表面的には部下の意見を尊重していますが、いざ発言すると否定する。

部下 1

徹夜で何とか資料作成しましたので確認お願いします!

上司

ありがとうな。でもこんな色使いじゃ見栄えが悪いからダメだ!

部下 2

○○君の事でご相談したいのですが・・・

上司

○○君も頑張っているんだよ!君の思い込みじゃないか!


この2つの双方のやり取り、どう思われるでしょうか?

頑張ったものを評価されたい! それは誰でも同じですよね。自分の意見をすべて受け入れてもらおうなんて部下側も思っていないんです。提案することで相談し意見を聞きたいだけです。提案して否定され終了。部下側はスッキリしないのでモヤモヤした顔になる。すると「自分の意見が通らないから拗ねている」と部下を理解しようとしない。

また部下2のように勇気を振り絞り相談しても、目先だけで判断し、「思い込み」「ひがみ」と断言され、意見も言えず相談すらできない・・・
部下や社員の士気や信頼を下げる原因となり、良い人材育成には繋がりません。

・何を言っても否定される → 発言したくない。提案もしたくない。
挑戦しようという意欲がわくわけがなく、学習性無力感に陥る可能性があります。


部下の価値観を受け入れる必要はありません。理解するだけでいいんです! 
まずは我慢して見守ってください。部下から相談しやすい上司に徹してください。

最初から否定するのではなく、自分の考えを押し付けることなく、部下の意見を尊重し耳を傾け、「そういう意見もあるよね」と理解を示し、心理的安全性を提供することで、価値観を共感してもらえたという安心感につながっていきます。理解してくれる上司の助言やアドバイスが受け入れやすくなります。

部下は上司を良き理解者として尊重し、信頼関係も深まり、部下のパフォーマンスの発揮にも繋がっていきます。
さらに、相談されやすい上司であれば、部下からの本音を引き出せ、大問題への発展を未然に防ぎ、問題への早期対策にも繋がっていくでしょう。 

※学習性無力感とは
長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら無駄だと学習してしまい、自発的な行動を起こせなくなってしまう状態。
他に学習性絶望感、獲得された無力感、学習性無気力がある。
( 1967年にアメリカの心理学者マーチン・セリグマンが発表した心理学理論 )

② 権限の範囲を明確化し任せる勇気を持つ

 経験豊富な人ほど、相手に教えたがる傾向にあります。また、頭のいい人ほど白黒ハッキリさせたがり、相手のミスを指摘したり、ミスしたところに気づいたらすぐ指摘し、ミスしそうだと感じるとつい口出ししてしまいます。
今までの経験から得た視点や先入観で物事を判断(評価)してしまうことをヒューリスティックと言います。

部下に仕事を任せられない上司は、人材育成ができません。経験豊富でその業務に精通していると、部下のクオリティと自分とを比較してしまい「もういい、俺がやる!」となってしまいます。

具体例として、部下へ資料作成を指示しても、細かいフォントや色使いが気になってしまい、大幅に修正するような行動が挙げられます。何を言っても反論され最終的には自分基準で認めようとしません。
部下のスキル不足が原因で ” 任せない ” のではなく、自分がやった方が安心、早い ” 任せたくない ” のが本音でしょう。

「上司が決断することは会社の意向だから、会社に従うのが当然だ」という方もいらっしゃいます。そうでしょうか? これが当然の事なら個人の意見や判断は必要ありませんよね。この状況が続くと、イエスマン揃いとなり、指示待ち症候群の組織になってしまいます。

ここでポイント!

1966年にアメリカの心理学者ジャック・ブレームは心理的リアクタンス「人が自由を制限された時に、それに抗おうとする心理が働く」と、人間は選択肢や行動を制限されるのを嫌う生き物であると提唱しています。

 人は選択肢や行動を制限されるのを嫌う性質があります。自由を奪われた、何かを禁止された、何かをするように言われた時にも生まれます。自分の行動を自分で決める能力を否定されたと反発してしまうこともあるかもしれません。
相手が不快感を持たず自主的に行動してくれるには変化を仲介すること。つまり、上から目線で支持を出すのではなく、放置するわけでもなく、バランスをとることです。

※ 任せたら信頼して見守る
  方法や進捗が気になって口出しせず、気づいていない点などのみ指摘、アドバイスする

※ 明確な指示を出す
  手順書やマニュアルを作成し、意向を明確にする。

※ 命令ではなく質問する
  質問には自分の答えに責任を持つ効果があります。

  例「カップラーメンて体に良いと思う?」と問う。
  反論したければ言語化しなければいけないので
   「あれ?カップラーメンばかりだと身体に悪いかも」
  と以前より食べたくなくなるかもしれません。

人は自分の態度と価値観に矛盾が生じると落ち着かない気分になり解決しようとします。(認知的不協和)

アメリカ心理学者 レオン・フェスティンガーは、人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表すと認知的不協和を提唱。
良く挙げられる例 「喫煙者」

※ アメとムチを上手に使う
  努力が成果に繋がっていない場合は、努力を認めた上で方向性を修正していく。
  モチベーションを下げることなく部下の成長を促すことで、パフォーマンスの発揮に繋がっていきます。 

「人間は生まれながらにして、より成長しよう、自分の持てるものを最高に発揮しようという自己実現の動機づけを持つ存在である」(人間心理学 アメリカ心理学者マズロー)

 人は任せられた仕事を通じて、経験やスキルを身に付けていきます。幾度となく失敗しても次に成功するための実現に向け自らで成長しようとすることができます。自信の裁量で仕事をするには自らで考え行動しなければなりません。
仕事に関する問題解決能力、自発性などを育み、人材を成長させるためには部下を信頼し任せる勇気も必要です。

③ コミュニケーションを図る

個人心理学の創始者 アルフレッド・アドラーは共同体感覚「人間は同じ共同体で生きる仲間であり、支え合って生きていること」と人との繋がりを重視。


 人は社会や家族、職場という共同体の中で人と繋がっているという感覚( 共同体感覚 )が失われると、相手への興味がなくなり、協力したり、他者に貢献することへの関心がなくなってしまいます。個々の存在価値を認識し合うためにも、コミュニケーションが大切といえるでしょう。

また、コミュニケーション不足は、企業内での多くの問題を引き起こす根源となり得ます。明確な情報共有が行われないことで、従業員間の誤解を招き、それが連鎖反応を起こしてさまざまな問題に発展することがあります。

デメリット

離職率が高くなる
コミュニケーションが不足している職場では、従業員が自身の役割や期待される成果について明確な理解を持てず、不満が募ります。また、上司や同僚との関係構築が難しくなり、居心地の悪さが増してしまいます。そうした環境では、仕事への満足感が得られずに、他の機会を求める従業員が増加するため、結果として離職率が高まるのです。

パワハラの要因
コミュニケーションが適切に行われない場合、権威的な立場にある人物がその力を乱用しやすくなります。この状況は、特に明確な評価基準やフィードバックの欠如が原因で、パワハラに発展することがあります。誤解や不満が蓄積されることで、職場内での人間関係が悪化し、パワハラの甚大な影響を受ける可能性があります。

生産性・品質が低下
コミュニケーション不足により、チームメンバーは自分たちの責任範囲や、プロジェクトの目標に対する共通の理解を欠きます。このような状況では、作業の重複や必要な情報の不足が生じ、結果として生産性が低下します。また、不明確な指示は品質の低下を招き、修正に追加の時間と労力を要することになります。

顧客への信頼低下
企業と顧客とのコミュニケーションが不十分だと、顧客のニーズや期待を正確に捉えることができず、サービスの質が低下します。これは顧客満足度の低下につながり、最終的には顧客の信頼を失う原因となります。信頼を損ねると、長期的な顧客関係の構築が難しくなり、企業の評判にも影響を及ぼします。

従業員のモチベーション低下
適切なコミュニケーションが行われない職場では、従業員が自分の仕事に対する価値を感じにくくなります。また、自己成長やキャリア開発の機会も見出しにくくなり、仕事への意欲が低下します。モチベーションの低下は生産性の低下に直結し、組織全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。

コミュニケーションの質を高める

 コミュニケーション不足は、ビジネス環境だけでなく、個人の生活の中でもさまざまな問題を引き起こします。それを解消するためには、意識してコミュニケーションの質を高めることが重要です。打開策を見つけるためのいくつかのポイントをご紹介します。

「信頼」行動の背後にある善意を見つける
 ある部下が感情的な態度をオフィスで取っていたとします。それでもその部下に対する強い「信頼」があれば、嘆いたり落胆する以前に「この部下に何があったのか、行動の背後に何か意味があるはずだ!」と気づくことができます。
本物の「信頼」とは「なんだあんな態度を取って!」と周囲に嘆くことではなく、根拠を求めず無条件に信じる事です。その本物の「信頼」が、コミュニケーションの構築に繋がっていきます。

尊重する姿勢
 コミュニケーションを円滑にするためには、相手を尊重することが大切です。1人1人考え方や価値観は異なりますので、自分の価値観を押し付けることなく、敬意をもって受け止め、柔軟に対応することを心掛けましょう。

自己開示する
 コミュニケーション不足を解消するために重要な要素です。自らの感情を適切に表現することで、相手に自分の考えや気持ちをより深く理解してもらうことが可能になります。しかし、感情を表現する際には、その方法やタイミングが重要です。

定期的な 1 on 1 ミーティングの実施
 部下は業務の悩みや不安などを伝え、それに対し上司はアドバイスやフィードバックを行います。上司が部下の考えの整理や気づきを提供することで、部下の能力を引き出し成長を促進することができます。

 しかしコミュニケーションを取ることの重要性は誰もが認識しているにもかかわらず、実際には話す内容の選択や表現方法が適切でないことが多々あります。

適切なコミュニケーションを実現するための第一歩は、相手の立場や感情を考慮する「 尊敬 」ことです。攻撃的または否定的な表現を避け、相手の回答に耳を傾けることにより 「 興味 」を持って聴くことで、安心して語れる環境になります。
相手の話に対する適切なフィードバック、共に問題解決の努力「 協力 」をし、理解と信頼を深めることができるでしょう。

残業過多や自分の業務が手一杯になりストレス過多になることもあるでしょう。精神的に余裕がなくなれば部下の意見や相談にのれない事もあるかもしれません。そんな時状況に陥った場合、以下のアプローチを試してみてください。

自分の業務を整理し、優先順位をつける
どの業務が重要かを見極め、緊急度に応じて対応を行うことで、少しでも負担を減らすことができます。また、現在抱えている業務量が現実的にこなせる量なのかを冷静に分析し、無理だと判断した場合は上司に相談してみましょう。業務分担の調整や締め切りの見直し、時には外部への委託なども選択肢に入ります。

自身の時間管理を見直す
限られた時間の中で効率良く業務を進めるためには、タスク管理ツールの活用や時間管理の技術を身につけることが役立ちます。仕事の進め方を改善することで、無駄な時間を削減し、集中して取り組むべき課題にもっと時間を割くことが可能になります。

心と体の健康

定期的な休息、趣味や運動を通じてストレスを解消することが、長期的にパフォーマンスを維持する秘訣です。業務の負担が大きい時こそ、自己管理を徹底し、健康を最優先に考えることが大切です。

 これらの対処法を適切に実施することで、労働時間の削減につながり、ストレスの軽減にも効果があるでしょう。加えて、業務の質が向上し、チーム内のコミュニケーションも活発になります。結果として、職場の生産性の向上に貢献することが期待されます。

『部下編』上司に信頼されるには

 良好な関係を築くことは、部下と上司互いにとって非常に重要です。互いの信頼関係が築かれることにより、コミュニケーションがスムーズになり、仕事の効率も向上します。しかし、どのようにしてこのような関係を構築すればよいのでしょうか。この問題を解決するために、効果的なアプローチをいくつかご紹介します。

① 「No」と言える勇気と言わない勇気

 上司との関係を健全に保つためには、「No」と言える勇気と、「No」と言わない勇気、両方が重要です。

実現不可能な要求や、自身の価値観と相反する案件には、「No」と断る勇気が必要です。仕事や日常生活において、「No」と言うことは容易ではないかもしれません。

しかし、「No」と言える勇気を持つことは、健全な自己主張をする上で重要です。また、自分の限界を知り、自分を大切にすることにも繋がります。この勇気を持つことは、自己成長はもちろん、信頼関係の構築にも役立ちます。メリットを3つご紹介します。

1.自己主張ができるようになる

 人は自分の意見や感情を適切に表現することによって、他者と健全な関係を築くことができます。自己主張ができる人は、自分の価値観や考えを尊重してもらいやすく、ストレスフルな状況でも自分の立場を守ることができます。

また、適切に「No」と言える人は、他人からの尊敬を集めやすく、個人の信念を貫く強さを内面から醸し出します。この能力は、自己成長の大きな一歩となり、自分自身だけでなく周囲との関係性にもプラスの影響を与えます。

2.信頼関係が構築されやすくなる

 正直であることは、人間関係の基本であり、自分の本当の気持ちや考えを率直に伝えることは、相手との信頼を深める土台となります。特に、困難な状況や不快な提案に対して「No」と言える力は、相手に対して誠実であるというメッセージを送り、長期的な関係性の構築に不可欠です。

自分の意見を尊重し、相互理解に基づく信頼関係が築けると、より充実した人間関係が生まれ、互いにサポートし合える環境が整います。

3.自己成長に繋がる
 人はチャレンジと失敗を繰り返すことで成長しますが、「No」と言えることもまた、個人の成長に重要な役割を果たします。過剰な責任や無理な要求から自分を守ることで、自己尊重の意識が高まり、自分自身の価値を理解することができます。

また、自分の意見を持ち、それを堂々と表現できることは、自信の源となります。自己成長のプロセスにおいて、自分が何に価値を置き、何を大切にするのかを理解し、自分自身を大切にすることが、より豊かな人生を送るための鍵となります。

マズローの自己実現理論「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」
自己実現とは、偽りのない自分の姿で好きなことをして、それが社会貢献につながる状態。つまり自分の正直な気持ちと行動が一致して初めて自己実現が成立する。

 
 一方で、仕事を受ける前に無理だと断ることは、表面的には自分を守るように思えますが、長期的な視点で見ると、いくつかのデメリットが存在します。特に、人間関係の悪化、機会の喪失、そして印象の悪化が挙げられます。これらの点を具体的に掘り下げてみましょう。

1.人間関係に悪影響を与える

 仕事を引き受ける前に「No」と断る姿勢は、周囲の同僚や上司に対する信頼関係にひびを入れる可能性があります。共同作業やプロジェクトは、チームのメンバーが互いに協力し合い、時には難しい仕事も引き受けることで成功につながります。しかし、自分の責任を果たす前から断ることで、他のメンバーに負担をかけることになり、それが人間関係の悪化につながることがあります。

特に、チームワークが重視される職場では、信頼が崩れると修復が難しくなり、仕事の効率だけでなく、職場の雰囲気にも悪影響を及ぼします。

2.チャンスを逃す可能性

「No」と断る行動は、見過ごされがちながらも、大きなチャンスを逃すことにつながる可能性があります。多くの場合、挑戦的な仕事やプロジェクトは成長と学びの機会を含み、それに取り組むことで新たなスキルを身につけたり、以前は見えなかったキャリアの道を開くことができます。

また、成功への道は困難や不確実性を伴うものですが、その過程で得られる経験は、個人の自信を築く上で欠かせない要素です。しかし、始める前から拒否することで、自らこれらの価値ある機会から遠ざかることになります。結果として、自身のキャリアを豊かにすることができる可能性を自ら閉ざしてしまうのです。

計画された偶発性理論 個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方。ジョン・D・クランボルツ(Krumboltz.J.D)

3.印象が悪くなる

 最初から「No」と断る態度は、上司や周囲の方からのあなたに対する印象を悪化させる可能性があります。特に、業務の柔軟性や問題解決能力が高く評価される職場では、事前に断る姿勢は責任感のなさや積極性の欠如と捉えられがちです。

一度悪い印象を持たれると、それを覆すのは困難であり、仕事上だけでなく、キャリア全体に対する評価にも影響を及ぼします。仕事の姿勢は、プロフェッショナルとしてのあなたの信頼性や評価を大きく左右する要素です。

ポジティブな姿勢で取り組むことが、自己成長につながります。このバランスを見極めることが、健全な上司との関係性を築くうえで欠かせません。

② 上司への尊敬と感謝の気持ちを示す

 毎日当たり前のように過ごす日々。毎朝早く出社し、門を開け、冷暖房をつけるなど従業員が働きやすい物理的な環境、忙しい業務時間を割き、1on1の機会を設けることで部下の経験学習を促進し成長できるようコミュニケーションの場を作ってくれています。これらの要素をバランスよく考慮することで、働きやすい環境を整えています。

そんな日常にも気づいていない思いやりがあります。当たり前の事のようですが大変だと思いませんか。部下から日常の当たり前に「いつもありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えるだけで信頼関係を強化します。信頼されていると実感することで上司は仕事に対する責任感を高めることができ、職場の雰囲気をより良くすることに繋がっていくでしょう。

言葉だけではなく行動でも上司への尊敬と感謝の気持ちを示すことがポイントです。例えば、約束を守る、期限を守る、細部にわたる注意を払うなど、プロフェッショナルとしての姿勢を見せることが重要です。

また、上司の業務をサポートする機会があれば積極的に貢献し、チームや組織への貢献度を高めましょう。
これらの行動は、上司からの信頼を獲得しやすくします。信頼関係が築かれれば、コミュニケーションも円滑になり、より生産的な関係が生まれるでしょう。日頃からのこれらの小さな行動が、長期的な関係構築へと繋がります。

③ コミュニケーションの機会を増やす

 上司と意思疎通が少ないとお互いの目標、目的がズレてきます。「上司が自分に何を望んでいるのか」「忙しそうだから話しづらい」「何をやってもダメ出しをされてしまう」「自分は信頼されていないのでは」と感じた事はありませんか?

コミュニケーションがうまくいかない原因は上司から見た視点と部下から見た視点には違いがあるということ。この違いを理解することが出来なければ必ず摩擦が起こってしまいます。

業務内容や立場、価値観や経験などあらゆるものが異なっています。そのため相手の立場に立って物事を考えることが難しく、自分の視点だけで考えてしまいかねません。

相手の違いを理解しながら、一方的にならないよう配慮していくことが大切です。上司の視点に立つことで、自分自身の視野を広げ、一つ上の視点から俯瞰してものごとを捉える力を養ってくれます。

こうしたリスクを無くすため、上司とコミュニケーションを取ることで信頼関係を築きやすくなり、パフォーマンスの発揮や意欲に繋がっていきます。さらに、仕事が順調に進めば自信になり、今よりもやりがいを感じて業務に集中できるようになるでしょう。

ソーシャルスタイル理論
人のコミュニケーションタイプは4つのタイプに分類される。相手のスタイルに合わせることが大切である。
ドライビング型(行動型)・エクスプレシッブ(直感型)・エミアブル(温和型)・アナリティカル(分析型)
アメリカの産業心理学者デビット・メリル

まとめ

上司と部下の関係を良好にするための方法についてご紹介しました。
人は内面的な要因の影響を過大に考える傾向があります。環境や状況を考慮するまで考えません。

「○○さんが怒った」→「○○さんは怒りっぽい人だ」(内的帰属)「誰でもああ言われれば怒るかも」(外的帰属)

外的帰属に何があるのか、上司や部下がお互いの環境や状況を考慮できることが一番良好な関係を作っていける最大限のポイントなのではないでしょうか。

原因帰属理論
身の回りに起こる様々な出来事や、自分や他人の行動について、原因(なぜそうなったのか)を推測する過程
バーナード・ワイナー( Bernard Weiner)

この記事を書いた人

キャリアコンサルタント 茶圓 美千代

過去の辛い経験を活かし
キャリアカウンセラーとして活動
保有資格 国家資格キャリアコンサルタント / ポジティブ心理学実践インストラクター メンタル心理カウンセラー

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